幼なじみ

俺はずっとお前のことが嫌いだった。


物心ついたときから俺はお前の横にずっといた。幼稚園に行く時も、送迎バスの中でも、かくれんぼしている時でも。お前にはお前の正義があって、それを絶対に譲ることは無かった。ダイアモンドパールの秘伝技の中にダイビングがあると言ったお前に、今回からは秘伝技じゃなくて普通の技であるだけだよ、と伝えてもお前は絶対に自分の非を認めなかった。
そんなお前を俺は自己中心的なヤツだと思い本当に嫌いだった。それでも俺はお前の横に居続けた。

 

小学校に入って俺は1年生の春から野球を始めた。理由はじいちゃんも親父も好きな野球を俺も好きになってみたかったからだ。
二年の夏にお前も俺と同じチームに入った。絶望的に野球のセンスもパワーもスピードも無かった俺は1年少しやって未だにノーヒットだったが、お前はまだユニーフォームも届いてなくてジャージで参加した練習試合でいきなりセンター前ヒットを打った。それから俺もお前もメキメキと上達して行ったが、結局お前を抜かすことはほぼ無かった。お前より上手かったのはバントと凡打の打ち方くらいだった。


中学校も同じとこで同じ野球部に入部した。礼儀が良いという理由で先生のお気に入りになった俺は同級生の反感を買いイジめられるようになった。俺のポジションはセカンドでそこの先輩は相対的にも絶対的にも俺よりも下手なのにレギュラーになろうとしたため、暴力で解決しようとした。身体的な痛みは慣れてきてなんともなるけど、精神的な痛みはどうにもならなくて、先輩の言う通りにわざと試合でエラーをしたり、練習をサボったりして、部内カーストの坂道を一気に転がり落ちていった。で、その空いたポジションのレギュラーになったのは紛れもなくお前だった。お前のポジションはサードだ。でも、サードの先輩はすげぇ上手くて市選抜のクリーンナップを打つようなやつでお前は代打要因でくすぶっていた。そこで、お前がコンバートされて、レギュラーになった。お前は俺からポジションを奪ったみたいで申し訳ないと視聴率1%未満のスポーツ青春ドラマみたいなことを言ってきたが、なんとも思わなかったし、なんとも思う余裕も無かった。
中学生になっても、お前はお前自身の正義を貫いた。監督は絵に書いた様な理不尽ハゲで何度も何度も意味不明なことで怒ってきた。それを俺たちは受け流すように謝ったが、お前だけは反抗した。その姿勢に監督はお前を干すことが何度かあったけど、それでも、お前は実力でグラウンドに戻ってきた。最高にクールだった。

 

先輩が引退してからも同級生からのイジめは続き最終的には塁間も投げられないくらい壊滅的な身体になっちまったけど、お前は何も変わらずに一緒に帰ってくれたし、変に心配されるよりはすごくありがたかった。

 

高校は別々になった。はじめて、お前のいない場所に飛び込むことになるんだと少しワクワクしたけど、無神教の俺でさえ神の存在を疑うほどの偶然が起きた。俺もお前もそれぞれの高校のクライミング部に入って、俺とお前の勝負は続いた。


俺はずっと、お前の背中だけを見続けて15年間生きてきた。だから、この高校生活は青春全部賭けてでも頑張ってお前をギャフンと言わせてやろうと思った。でも、青春全部賭けるなんて勇気は出なくて壁も小説も音楽もアイドルもAもBもCもDも愛した。お前は最高にバカだから、壁の前に立ち続けAだけを愛した。お前がワンピースやAAAを愛しているのは勿論知ってるけど、お前は1度も壁に背を向けることはなかった。それが、千葉で1位をとるお前と決勝ギリギリで落ち続けた俺とお前の差なのかもしれない。

 

ずっとずっとずっと、幼稚園の時から今まで俺はお前に勝ちたかった。今回の大会が最後のチャンスだった。ライバルなんて安っぽい言葉や親友なんて陳腐な言葉に俺とお前の関係を形容することは不可能だ。本田圭佑がプロフェッショナルとはケイスケ・ホンダのことだ、と言ったように俺とお前の関係は“俺とお前”だった。

 

最後の大会、お前は3位で全国の切符を掴み損ない俺は11位で決勝にすら行けなかった。俺の17年間を一言で表すなら「敗北」の言葉がぴったりだろう。お前に出会わなければ、一生忘れることの出来ないであろう悔しさの傷も負け続けることの惨めさも理解することもせず、楽しく生きられたと思う。もっと平和で穏やかな日常を。それでも、こんな敗北の一言がぴったりな人生になってしまっても、俺はお前と出会えて本当に良かったと思うし、それだけで最高の青春を過ごせたんだと思う。

 

ありがとう。また、戦おうぜ。

こけこっこー

まず、前提に今から綴る内容は全て嘘偽りのない話である。確かに信じにくく、まだカボチャの馬車に乗って舞踏会に出かけてきた、とか言った方が信憑性があるとは思うが、それでも嘘偽りはないと信じてほしい。

昔の偉い人は言った「事実は小説より奇なり」と。

 

まず、私はいわゆる所のママチャリというものに乗って帰路についていた。国道16号線かは1本内に入った住宅街の隙間を通る道を“キャノンボール”でお馴染みのマーク・カヴェンディッシュのごとく爆走していた。すると、突然目の前に赤く厳かなトサカを生やし、我ここにあり、と言わんばかりに堂々とした姿でいるニワトリが現れたのである。

 

21世紀の情報社会の申し子である私はとりあえず、そのニワトリを写真に撮り、なぜ千葉県の国道をひとつ入った道にニワトリがいるのかを考えた。

オワコンと同じ思考回路なのは不名誉なことだとは重々承知しているが、四国や島根などではない。外国では日常茶飯事で親の顔よりもニワトリを見る回数の方が多いなんてことはありそうだが、ここは千葉県船橋市。千葉県内で2番目に人口の多いベッドタウンだ。普通に考えてニワトリがいるはずもないが、事実は小説よりも奇なりだ。何が起こっても変じゃない。こんな時代さ。覚悟は出来てる(es)

 

まず、ひとつとして幼女が泣く泣く捨てた可能性であろう。

幼女は雨の日、ピンクの傘をさし黄色の長靴を履き透明のレインコートを着て幼稚園から家に向かってあるいていた。そうすると、どこから頼りなく弱った声で「こけこっこー」(田中皓子ではない)と聞こえてきた。幼女は声の聞こえる方向に向かったらダンボールの中にまるで失恋したヒロインのごとくずぶ濡れになったニワトリがいたのである。

幼女は心優しい。なぜならば、幼女だからだ。 その幼女は濡れたニワトリを抱き家まで走った。

 

幼女は濡れたニワトリを家まで連れて帰ったが、そこからは何をして良いかわからなかった。なぜならば、幼女だからだ。

とりあえず、手洗いとうがいをして恐る恐る、ニワトリをタオルで拭いた。最初はドライヤーの方が良いかもと思ったが、ドライヤーのある棚には幼女の大きさでは届かずタオルに妥協した。20分もすると母親が帰ってきた。お母さんに説明したが、ここのマンションは動物禁止であること。ニワトリの飼い方なんてわからないこと。アメリカ人のお父さんが間違えて感謝祭の日に丸焼きにして食べてしまう危険性があることなどから、この家で飼えないと説明されたが、幼女は納得出来なかった。なぜならば、幼女だからだ。

納得はできなかったが母親の言う通りにしないと怒られてしまうかもしれないので、元々いた所に返しにいった。

雨はやみ、思わずむせてしまうようなコンクリートの匂いを嗅ぎながら幼女はニワトリを抱え公園に返した。

ニワトリを置き背中を向けると「こけこっこー!」と大きな鳴き声が聞こえた。幼女は思わず振り返ると、そこにはニワトリはもうおらず、虹がかかっていた。(ここで君と虹と太陽とがかかる。)

 

なんて、私の妄想を炸裂させたが、この可能性は極めて低いだろう。なぜならば、私の考えた妄想だからだ。

 

ふたつめの可能性は今回は書くのをやめようと思う。少しばかり飽きてしまった。

 



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17歳

人生で1度しかない“高校二年生”が終わろうとしている。

 

17歳。青春。

 

ハッキリといって私の17歳は失敗だったと思う。私は幻の至宝と言われる「薔薇色のキャンパスライフ」を掴み取ることが出来なかった。

では、なぜ掴み取るが出来なかったのか。一部始終をここに記すことにする。

 

~4月~

 

私は死ぬほど緊張していた。何事もはじめが肝心だ。身だしなみはしっかりと整えた。1550円カットにも行った。2週間の間、ワイシャツを漂白剤に浸し真っ白にした。できることはした。

このあとに行われる最初の鬼門である「自己紹介」さえ越えれば「薔薇色のキャンパスライフ」にぐっと近づく気がしていた。

 

頭の中で自己紹介文を推敲していると一人の男がやってきた。それが彼とのファーストコンタクトでありワーストコンタクトだった。

 

男「元B組の○○くんだよね?」

私「そうです。」

男「こないだ欅坂の握手会いなかった?変なおじさんたちと話してたよね(笑)」

 

死んだ。

 

ここで僕の17歳。僕の青春。僕の高校二年生が終わったと思った。新クラスになり1秒でヲタバレ。出会って挿入するまでの時間よりも早く、私の生態がバレた。

しかも、変なおじさんって。。。あれはTwitterで知り合ったオタ......たしかに変なおじさんかもしれない。。。

 

だが、私は数多くの修羅場をくぐり抜けてきた。

ブースに入り推しメンの顔を見た瞬間に頭の中で何千回、何万回とシュミレーションをした言葉を忘れ、真っ白の状態になりながらも、なんとかコミュニケーションを取ったこともある。死ぬほど苦手なオタクとの馴れ合いを何回もこなした。

 

私は咄嗟にこう返した。

 

私「人違いだと思います...」

男「え?......あ、ごめん.........」

私「...ッス」

 

完 全 勝 利

私は「薔薇色のキャンパスライフ」を守り抜くことがとりあえずは出来た。

「オタク」とかいう気持ちの悪く常に異臭を放っている社会不適合者アスペルガー集団と一緒にされちゃこまる。

 

一息ついたと思いきや、一難去ってまた一難。次は自己紹介だ。

噛まないように。つっかえないように。慎重に名前と部活と趣味を言った。

 

ここで大きなミスをしてしまった。私は趣味は“読書”と答えてしまった。

 

答えたからには本を読まねばならない。休み時間、ずっと本を読んだ。ここから自意識の問題だ。死ぬほど本を読んだ。周りの人達がコミュニケーションを取り親睦を深める中、私は黙々と本を読んだ。

 

そうして青春を殺した。

 

(オチなし)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こじつけ

NGT48単独コンサート~未来はどこまで青空なのか?~の感想の殴り書きです。

 

①荻野由佳ちゃんは偉い。

 

荻野由佳ちゃんには華があると今回のコンサートを見てつくづく思った。

荻野由佳ちゃんが“苦労人”というのは言われ過ぎていてもう説明はいらないかもしれない。

何度も何度もオーディションを落ち諦めかけていたところでの合格。持ち前の明るさや優しさでファンを魅了し劇場などで着々と力をつけて総選挙で圏外からの5位。

この猿でもわかるシンデレラストーリーを作り上げてしまったシンデレラには当然注目が集まる。

“今まで”の全てが変わった。

自分の立ち位置。環境。人間関係。重圧。周りの目。これ以外にも沢山のものが彼女の周りから変化を遂げた。

 

それでも彼女“自身”は変わることはなかった。いつまでも彼女は彼女の信じた道を進んでいる。彼女は変わらない、自分を信じる強さを持っている。

それと彼女はNGT48の“軸”であることを理解し自分を救った恩人である北原里英が作り育て愛したNGT48を守らなくちゃいけないし先頭に立つのは私なんだという使命感すら見え隠れするほど自信溢れるパフォーマンスだった。

 

MCで声を震わせ目に涙を浮かべながら「私たちの未来を信じてついてきてください」と彼女は言った。荻野由佳の目にはどんな“未来”が映っているのか。それを確かめるために僕は明日もオタクをする(一生オタク)

 

 

 

長谷川玲奈に恋をしたい。

長谷川玲奈ちゃんは小中と野球をやっていた。もし僕が彼女と同じチームだったら絶対に恋に落ちていただろう。

彼女のポジションはセカンドで長い髪を揺らしフットワークの軽い守備でチームを危機から救っていた。同じ釜の飯を食い、同じ理不尽な罰走を受けた仲間のアイツがアイドルになったと聞き、今回のコンサートを見ていたら確実に恋に落ちていた。

言葉に表すのは難しいけど昨日の彼女には何とも言えないオーラのようなものがあった気がしている。長く綺麗で艶のある髪の毛を揺らし惑わすように客席を見る彼女に僕はマンマと魅せられてしまった。

野球をやっていたころの一面を知っている上で今日のコンサートを見たら色々な角度から長谷川玲奈ちゃんを楽しめるし絶対に恋に落ちていたと思うし絶対に結婚して「みどりと森の運動公園」でキャッチボールしたいし“ペッパー”で変なところ打つ玲奈(突然彼氏面)に「下手くそかよwしっかり打ってくれよ~wペッパーっていうのはコツがあんだよwコツがw」とかイキりながらふざけあいたい。

 

 

 

 ③中村歩加神推しの決意

NGT48に推しメンはいない。正確にはいた。僕の推しメンは卒業してしまった水澤彩佳ちゃん。お顔はもちろん、年上好きの僕は優しく余裕のありつつもユーモアのある彼女が本当に好きだった。

『下の名で呼べたのは...』これは水澤彩佳ちゃんが参加した最後の楽曲。研究生10人での最後の楽曲。やはり思い入れが違うしシンプルに良い曲。NGT48研究生の深みにハマり食い入るように見ていた時に僕の正面にいた中村歩加ちゃんが水澤彩佳ちゃんお決まりのキツネのポーズをしていたのが見えてシンプルに涙が出た。2人卒業し1人は休みで計7人だけど気持ちはいつでも10人。この曲は10人で作りあげるもの。そういう思いのようなものが中村歩加ちゃんから見えて「中村歩加ちゃんは良いなぁ...」としか言えない“中村歩加ちゃんは良いよなぁおじさん”になってしまった。ジャンヌ・ダルク、ぎこちない通学電車の中村歩加ちゃんも本当に良かった。中村歩加ちゃんが良かったから感想を書こうとしても水澤彩佳ちゃんのことばかり書いてるし中村歩加ちゃんは“良い”しか出てこないしやっぱり中村歩加ちゃんは良いよなぁ...

 

 

 

加藤美南は必要不可欠

2017年11月30日、彼女は悩みをファンにぶちまけた。

2016年の総選挙で北原柏木の移籍組を除くメンバーの中で唯一ランクインを果たした。

そこで結果を残した彼女はCMや雑誌、本店の選抜などランクインの追い風を得てどんどん加速し前に進んだ。

2017年の総選挙、彼女は芳しい結果ではなかった。周りのメンバーが大躍進と呼ばれる結果を残しているのを横目に彼女は停滞していた。総選挙で結果を残したメンバーがテレビや雑誌、本店の選抜に選ばれて追い風にのって加速している中、彼女は進むことはできなかった。

彼女の味方をしていた総選挙の風が気づいた時には向かい風となり彼女にとっての障害となっていた。

そんな現状を抜け出したいと魂の入った決意のメッセージを11月30日、僕たちに送った。

「ここ半年はNGTをやめることを考えていた」「ファンの皆さんに弱いところを見せるわけにはいかないしメンバーにも相談できないし一人で抱え込んでいた」と最初はネガティブに悲観していたが最後には「他のメンバーに負け続ける加藤美南を再びNGTとして必要不可欠な存在にさせて下さい。」と語っていた。

正直な話、加藤美南ちゃんのお顔を僕はあんまり好みでは無い。でもステージ上での加藤美南ちゃんは大好きだ。何か訴えかけてくるものがあるように思える。「まだ私はできる。もっともっと私を、私だけを見て。」と訴え掛けてくる何かがある気がする。その全身全霊で髪先からつま先までの全てを使い踊り狂う加藤美南ちゃんには本当に魅了させれてしまう。間違えなく加藤美南ちゃんはNGT48に必要不可欠な存在だし「センター」になりたいと公言する加藤美南ちゃんを応援したくなってしまう。

Twitterで何度も言っているが2018年は加藤美南の逆襲の年にして欲しいし彼女ならきっと出来る気がする。その時まで僕はオタクを続ける(2018年はmayo_9_8くんが大学受験生になる年なのにね。)

 

 

⑤青春時計...

乃木坂工事中のCMで『青春時計』という曲を聴きNGT48を知りNGT48に興味を持ったのでやはりこの曲のイントロ(存在しないイントロ)を聞いた時にやはり感慨深いものがあった。

一度は誰もが通る青春という道を秋元康の得意技である情景描写で彩りポップなメロディーで奏でる『青春時計』という曲が本当に好きで真っ赤な衣装で長い長い期末テストが終わった時のように嬉しそうに楽しそうに踊って歌うNGT48が大好き。たこわさよりも塩キャベツよりも油淋鶏よりもタルタルチキン南蛮よりもエイヒレよりも大好き。(ライブ終わりに土間土間で頼んだ料理を羅列するな)(土間土間は太野彩香ちゃんの推し居酒屋)(太野彩香ちゃんは神のアイドル)(#好きなんだ)

5年後も10年後も『青春時計』が変わることなく好きでいられるように素直な気持ちで生きていこうと思った。

 

 

⑥夜の仕業やべぇ...

佐藤杏樹、清司麗菜というNGT48の誇る2大歌姫が上のステージの両端から現れ歌い始めた。綺麗で力強く心地の良い歌声だった。そんな時、センターにあった階段が開きそこから柏木由紀が登場し3人でハモってみたりしながら歌っていた。佐藤、清司は物心ついた時から第一線で偉いアイドルとして活躍していた先輩の背中を見ながら歌い上げていた。その後、佐藤と清司は階段を降りて柏木のいるステージに来た。佐藤と清司と柏木が同じステージに立ち横一線で歌っている。 最後に佐藤と清司が柏木の前に立って歌って柏木が彼女らの背中を優しく見守っていた。

この構図にグっときた。佐藤、清司 は共に2001年生まれの高校一年生。いわばこれからのNGT48を引っ張っていく“未来”である。そんな二人がNGT48を遠くからそっと支えていた柏木に自分たちの成長を、劇場公演の成果を歌を通して見せていた。そんなように僕の目には映ってNGT48は...佐藤杏樹は...清司麗菜は......良いよなぁと。心の声が口から漏れてしまっていた。北原里英が卒業してもNGT48は変わることなく前を進むためにこの二人の力が必要だと思った。

 

⑦カニイチ

イントロが流れとき、騒ぐことも泣くこともできずただただ口を開けてサイリウムの光の渦の中を漂流した。『カニイチ』が本当に好きでNGT48 1周年記念コンサート~Maxときめかせちゃってもいいですか?~のBlu-rayを何度も見直して“そこ”に自分がいないことを何度も後悔した。イントロ、太野彩香ちゃんの『カニイチ』宣言、オタクの魂のMIX。その全てが現実のものとは思えなかった。

何度も何度も『カニイチ』を、幻の『カニイチ』を探して僕たちは歩き続けた。ツチノコネッシー、地底人を見つけることは出来たが『カニイチ』とガラスの仮面の最新話の原稿だけは見つけることはできなかった。しかし2018年1月13日土曜、ついに僕たちは発見した。俺たちの探し続けた『カニイチ』は確かにTokyo Dome Cityhallにあった。モンキーDルフィがひとつなぎの大秘宝を見つけた時、こんな気持ちになるんだろうとしみじみと感じた。

『カニイチ』をゼロポジで満面の笑顔で歌って踊った太野彩香ちゃんが渚で1番だったし夏の恋は結局太野彩香ちゃんとしたくなってしまうし二人で海に出かけて行きのコンビニで買ったアルフォートを保冷バッグに入れるの忘れドロドロに溶かしめちゃくちゃ怒られてめちゃくちゃセ。

 

 

 

⑧未来とは?→ナギイチ→12秒→誇りの丘→RIVER

古今東西の激エモ48ソングをクライマックスで持ち込むのが本当に良すぎるしエモすぎる。『カニイチ』は前述の通りで、12秒もよかった。正規メンバーを後にやり宮島亜弥(えっち)をセンターとした研究生で行っていたのが良かったし研究生もNIIIに負けてないんだ!私たちも出来るんだ!とまるである種の革命を見ているようで良かった。

RIVERも良かったなぁ。荻野由佳ちゃんがAKB48 15期仮研究生の時に“たかみな”ポジで練習して毎日泣きながら練習した結果研究生を落ちて諦めてたけど今回のコンサートで前田敦子ポジで魂の「NGT」を聞けて1日のエモの摂取許容量を越え急性エモーショナル中毒で即死してしまった。NGT48は本当に良いよなぁ...

 

⑨Maxとき315号

僕は Maxとき315号が本当に大好きだ。シンプルに良い曲というのもあるが、メンバー26人全員この曲のことが大好きというのがこちら側まで伝わってくるからかもしれない。

イントロの時点で僕は号泣していた。この地この場所で Maxとき315号 を聴けることへの喜びと感謝で涙が止まらなかった。中村歩加ちゃんが「時には思い悩んで大人になって行く」のところで卒業する前同じところを歌っていて水澤彩佳ちゃんのポーズをしていたのをみて声を失った。人間は本当に“エモい”瞬間に立ち会うと「変な声出たw」になるのではなくすごく単純明快に言葉が見当たらなくなってしまうのだと僕は知った。

それとみんながみんな色々な表情をしているのが印象的だった。新潟開催の単独コンサートの発表を喜びながら歌っている人、北原里英の卒業の日が決まり悲しさを抑えきれず歌っている人、このコンサートが終わってしまうことの寂しさを隠しきれずいる人、最後の最後まで自分の信じる“アイドル道”を貫くため満面のアイドルスマイルをする人。それぞれの想いが交差する『 Maxとき315号』は深みが違えぇ...と思わず唸ってしまった。

 

未来はどこまで青空なのか?

それがコンサートのサブタイトルだ。

空は晴れているだけではなく雨も降る。「止まない雨はない」というのは雨に濡れていない人の戯れ言であり現在進行形で土砂降りの中にいる人の心に響くわけが無い。

未来も晴れているだけではなく雨が降ったり雪が降ったり雷が落ちたり飴も降ってきたりするだろう(ない)。実際、加藤美南ちゃんは雨に降られて止むのを待っていた。でも彼女は勇気を出してほんの一歩、足を進めた。怖がることをやめた。恐れることをやめた。先の見えない未来を信じ仲間と手に取り雨のやんでいる方向を目指し歩みを進めた。青空を目指した。

 

未来はいつも思ったよりも

 

優しくて風景がふいに滲んでくる

 

夢が叶うと その想いが溢れ出して

 

瞳から伝えたくなる

 

あなたと共に歩きたい
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シンデレラ

2017年は色々なものを得て色々なものを失った。

好きな人ができた。好きな人の好きな人にはなれなかった。好きと言ってくれる子ができた。その子を好きにはなれなかった。二度入院をした。軽いうつ病と診断された。修学旅行に行けなかった。単位を落とした。この人のアイドル人生をずっとずっと見ていたい。そう思える推しメンが出来た。結局、名前を知ることも出来ずに僕の前から消えてしまった推しメンも出来た。

 

それとNGT48というグループに出会った。
きっかけはCMだった。


「チクタクチクタク 知らぬ間に時計は刻んでる 輝きながら過ぎて行く日々 いつかこの日を思うのだろうか? 」


どうやらこの曲はNGT48の1stシングルらしい。爽やかなメロディーに有益なことをひとつもせず堕落に富んだ日々を無計画に無感情に過ごしている僕に痛いくらい刺さる歌詞。
僕の胸に響いた。


NGT48のことが好きになった。

NGT48のことを調べていくごとにNGT48のことが好きになった。
NGT48のことを調べていくごとに中井りかのことが嫌いになっていった。

 

「アンチとか気にしないしむしろ私に興味あるんじゃんw」みたいなスタンスをとるアイドルが僕は苦手。どこにいるのかわからない人より目の前に確かに居るファンに目を向けて欲しいと思うし斜に構えた態度をとるのが苦手だ。

 

苦手な理由をあげるとペットボトルのコーラの中にメントスを入れたように止まることなく溢れ出てしまうのでこの辺でやめるが他にも沢山ある。

 

2018年1月6日 16:15:58僕はNGT48 2nd「世界はどこまで青空なのか?」全国握手会 幕張メッセ 8番レーン、中井りか 山田野絵レーンにいた。

 

俺の中にも武士道というか正義というものがあり、インターネットで中井りかを叩き続けるのは卑怯な気がしていた。だから直接、俺はお前が嫌いだ。という事を直接言いに来た。それが道徳的に良いことか悪いことか、火を見るより明らかである。それでも、男にはやらねばならぬときがある。それが“今”だったのだ。

1歩、また1歩とレーンに近づくごとに心臓のBPMが高くなっていく。滲んでいく掌。「こんなこと、やめようよ!」と訴え掛けてくる俺の道徳心。“自分に正直に俺は生きたい” どこかで聞いたことのあるフレーズを口ずさみ受付嬢に券を渡す。

 

レーンの中に入ると小柄な僕よりもひと回りとふた回りも小さく華奢で、どこか何かから怯え震えているウサギのようでどこかもっともっと私を見てと主張している孔雀のようで触れたら壊れてしまいそうな様子で佇む女性...女の子がいた。

 

この女の子が僕の嫌い人だと認識するまで3分(実際は0.5秒)かかった。

僕の中で何かが壊れた音がした。

 

“目と目が合った瞬間こうなる運命だった”

 

「姫......」僕の抑えきれない心の一部が口から漏れ空気を振動させて言葉となり彼女のもとへ届いた。

 

“涙をいくつ乗り越えればいいの?”

 

『なぁに?』彼女はギュッと僕の手と心を握ったまま首を傾げた。

 

“人を好きになるって切なく辛いものね”


「...」そこから言葉を作り出すことは出来なかった。何も言えなかった。

 

“あの日からあなたにLOVE修行”

 

彼女は手を離した。お別れの時間がやってきた。ファンとアイドルはシンデレラのように魔法のかかる時間というものがある。魔法が消えたあと王子様はシンデレラを探した。そして再び会えた。平成30年の日本で同様の行為を行うとストーカー規制法といい2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科される。
もう、僕と姫は会えないかもしれない。そう思った時
『またね 』と彼女は言った。

そうだ僕たちアイドルとヲタクはシンデレラと王子様の関係ではない。握手券さえあればいつだって会える。

中井りか失礼、姫はヲタクとしての大事なこと、大切なこと。“初心”というものを思い出させてくれた。

 

2018年はNGT48、姫こと中井りかで行く。

 

 

 

 

 

 

 


mayo_9_8「初夢でサメが出て驚いて夢から覚め(サメ)ちゃった!w」
山田野絵「......」
mayo_9_8「...」
山田野絵「......www(ちょっとヘラヘラする)」
mayo_9_8「...」
剥がし オジカンデェ-ス
山田野絵「wじゃwあwwねwww(大爆笑)」


mayo_9_8VS山田野絵。
mayo_9_8圧勝。

先輩

僕が同じ部活の先輩を好きになったのは日が沈むのが早くなりまだ18時なのに真っ暗になった日のことだ。僕の心の中に好きという感情が芽生えたのは生まれて2回目のことだった。顔はわりとどこにでもいるような感じだ。目が特別に大きいとか顔のバランスが整っているとかそういうのではない。何故だからわからないがとても惹かれた。先輩と話すのはとても楽しかった。先輩はいかにも女子高生という感じで少ない語彙力を甲子園球場の浜風のような勢いで誤魔化して話をしてくる。僕のなんてことのないNPCのような返しをしても口を開け目を細めて笑った。先輩といると、とても居心地が良かった。時々、僕と先輩は一緒に帰った。学校から僕の家と先輩の家の別れ道までの約15分間、一緒に自転車を漕いだ。先輩は暇になるとすぐに口笛を吹く。何の曲を吹いているのかは妹の部屋から漏れてきたジャスティンビーバーを聞くまでわからなかった。先輩の口笛の音を聞きながら進む帰り道は朝も通ったはずなのに新鮮な感じがした。


僕が先輩のことを先輩と呼ぶように先輩はひとつ年上なのだ。なので部活の引退も僕よりも1年早く引退をする。
6月に大会があった。クライミング部の僕たちの競技は「リードクライミング」というものだ。高さ15mの壁をどれだけ高く登れるかを競う競技だ。
予選は2コース行い上位8人が決勝に行き、ユースと呼ばれる県代表を除く2人が全国大会に出場できる。彼女は1本目の成績は良かった。2本目の結果で決勝に行ける可能性がおおいにあった。そう、あったのである。2本目、先輩は簡単なミスをして落ちてしまった。結果は12位だった。先輩はとても泣いていた。僕ではない男の人の横で。

 


7月、僕に彼女ができた。正直、全然好みではなかった。でも、彼女を作れば忘れられると思っていたからだ。僕が先輩のことが好きになった冬の日を。
道端に咲いてるタンポポの種子を飛ばして微笑む先輩を見た春の日を。
泣いている先輩をただ見つめることしか出来なかった梅雨の日を。
僕は忘れられると思っていた。そんなわけもなく、一緒に海に行った日に僕たちは別れた。短い付き合いだった。

 

 

9月になって先輩は部室に時々、顔を出すようになった。どうやら推薦で大学が決まったらしい。あの梅雨の日から3ヶ月しか経ってないのにとても大人っぽく見えた。でも、笑うと出来るえくぼは変わらなかった。

体育祭や文化祭が終わり学校全体が徐々に中間テストに向けてダラダラと進んでいる時期に僕は時々、あの時のように一緒に帰るようになった。でも、前のように楽しく会話をすることが僕には出来なかった。線香花火のようにすぐに取手と火薬が別れてしまうことを知りながらその一瞬を大切にしていた帰り道がとても息苦しく胸の奥がチクチク刺さった。先輩の隣にいるべきなのは僕ではなくあの時の男だと心の奥底では思っていた。
先輩に「気になる人」がいるのは知っていた。だから喉元まで出てきた四文字の言葉を空気に託し振動させ彼女の鼓膜を通りこころまで届けることは出来なかった。

 

僕の趣味は読書で窪美澄さんの「よるのふくらみ」という本を読んでいたらこんな言葉が出てきた。

「誰にも遠慮入らないの。なんでも言葉にして伝えないと。どんな小さなことでも。幸せが逃げてしまうよ」

 

 

 

僕が託した四文字は先輩の中に留まることはなかった。

恋は死んだ。好きな人の好きな人にはなれなかった。心のキャンパスには先輩との日々が描かれていた。1ページめくった。真っ白のキャンパスが現れた。ここからまた12色の心で好きな背景を書き足していこう。

先輩との日々を破ったわけではない。めくっただけだ。先輩との思い出はいつまでも残っていくと思う。

 

最後に僕の好きな本に出てくる言葉でこの恥ずかしい恋の話を終わらせようと思う。

 

 

「いつまでもあなたの素敵なところが、そのままでありますように。」

シャトルラン

走るのが早くてモテていたのはいつまでだっただろう。僕はいつも足が遅かった。小学生のころ、みんなが憧れるリレーの選手になれることは1度もなかった。リレ選だりぃ~って言ってたヤツを指をくわえて眺めることしか出来ていなかった。

 

僕には中学時代、彼女がいた。 僕は野球部で彼女はソフトボール部だった。僕の中学の野球部は毎週水曜日の朝練は走りのトレーニング、通称ラントレがあった。小心者の僕は手を抜いてるのがバレて監督に怒られるのが怖くていつも全力で走っていた。僕以外はカッコつけてるのかは知らないけど手を抜いて走っている人たちが多かった。

 

ある日彼女と一緒に帰っていると彼女が「ラントレで〇〇くん(僕の本名)いつも早いね!すごいねぇ~。カッコイイじゃん。」と言われた。めちゃくちゃ嬉しかった。やはり好きな人から褒められると嬉しいもので僕はめちゃくちゃラントレを頑張った。その結果、長距離走シャトルランが野球部で1番早くなった。

 

 

先日、シャトルランが行われた。

シャトルランは僕の好きな競技だ。やはりシャトルランが得意だからというのもあるが、シャトルランは弱肉強食の世界だ。強きものが残り弱きものが去る。そんな世界だ。その世界で最後まで生き残ると端でみている女子から声援が貰える。いつもは教室でTwitterを見てるだけのボクが唯一女子から声援を貰える機会だ。 張り切るしかないのだ。

 

シャトルランが始まり続々と脱落者が出てきた。120回を超えたくらいで女子たちが頑張れー。と言ってくれていた。僕はとても嬉しくなって走っていた。ふと周りを見てみると僕以外にも残っていた男子がいた。

そいつは学年で一番可愛い女子を彼女に持っていてバトミントン部のエースでイケメンのやつだった。その時、初めて女子の声援が僕に向けてられたモノではないと気づいた。

彼女たちからしたら僕の存在は眼中にない。

唯一、“シャトルランが1位になった人”という何者にもなれていない僕が何者になれるチャンスなのに、その僕の名前まで“可愛い彼女を持つバトミントン部のイケメンエース”が取ろうとしていた。

僕も誰かから認められたい。自己承認欲求が僕の血液を巡り酸素を心臓に運び僕を動かしていた。

アイツが出来杉くんだとしたら僕は生徒Aだ。せめて“シャトルラン1位”という名前が欲しい。

145回、アイツが走ることをやめた。その時に体育館全体からため息が聞こえた。きっと1人1人のため息は小さかったんだと思う。それでも何人もの人が一斉にため息をついたらそれは大きなため息になる。

146回 拍手がおこった。僕はまだ走っているのに。彼女たちはアイツの走りが見れないならもういいよ。終わりにしろよ。そういう意味を込めた拍手だったと思う。

148回、ついに僕も限界になりシャトルランをおわらせた。

 

これで僕は“シャトルラン1位”という人になれた。

なれたけど、なっただけだった。僕の周りに変化が訪れることはなかった。

シャトルラン1位になれたけど僕は僕のままだった。突然、友達ができたり昼飯を食う友達ができたり女の子と話すこともなかった。

 

なにか大きなことを成し遂げたら。なにか過去の自分を超えることが出来たら。また新しい自分になれると思ってた。

 

そう、思っていただけだった。

 

走るのが早くてモテていたのはいつまでだっただろう。

 

走るのが早くてモテていた時期なんてモノは存在しないのだ。自分以外の誰かがモテることが気に食わなくて僕たちが勝手に思っていた幻想だった。

 

その事に気づいた夜は少し長かった。