こじつけ

NGT48単独コンサート~未来はどこまで青空なのか?~の感想の殴り書きです。

 

①荻野由佳ちゃんは偉い。

 

荻野由佳ちゃんには華があると今回のコンサートを見てつくづく思った。

荻野由佳ちゃんが“苦労人”というのは言われ過ぎていてもう説明はいらないかもしれない。

何度も何度もオーディションを落ち諦めかけていたところでの合格。持ち前の明るさや優しさでファンを魅了し劇場などで着々と力をつけて総選挙で圏外からの5位。

この猿でもわかるシンデレラストーリーを作り上げてしまったシンデレラには当然注目が集まる。

“今まで”の全てが変わった。

自分の立ち位置。環境。人間関係。重圧。周りの目。これ以外にも沢山のものが彼女の周りから変化を遂げた。

 

それでも彼女“自身”は変わることはなかった。いつまでも彼女は彼女の信じた道を進んでいる。彼女は変わらない、自分を信じる強さを持っている。

それと彼女はNGT48の“軸”であることを理解し自分を救った恩人である北原里英が作り育て愛したNGT48を守らなくちゃいけないし先頭に立つのは私なんだという使命感すら見え隠れするほど自信溢れるパフォーマンスだった。

 

MCで声を震わせ目に涙を浮かべながら「私たちの未来を信じてついてきてください」と彼女は言った。荻野由佳の目にはどんな“未来”が映っているのか。それを確かめるために僕は明日もオタクをする(一生オタク)

 

 

 

長谷川玲奈に恋をしたい。

長谷川玲奈ちゃんは小中と野球をやっていた。もし僕が彼女と同じチームだったら絶対に恋に落ちていただろう。

彼女のポジションはセカンドで長い髪を揺らしフットワークの軽い守備でチームを危機から救っていた。同じ釜の飯を食い、同じ理不尽な罰走を受けた仲間のアイツがアイドルになったと聞き、今回のコンサートを見ていたら確実に恋に落ちていた。

言葉に表すのは難しいけど昨日の彼女には何とも言えないオーラのようなものがあった気がしている。長く綺麗で艶のある髪の毛を揺らし惑わすように客席を見る彼女に僕はマンマと魅せられてしまった。

野球をやっていたころの一面を知っている上で今日のコンサートを見たら色々な角度から長谷川玲奈ちゃんを楽しめるし絶対に恋に落ちていたと思うし絶対に結婚して「みどりと森の運動公園」でキャッチボールしたいし“ペッパー”で変なところ打つ玲奈(突然彼氏面)に「下手くそかよwしっかり打ってくれよ~wペッパーっていうのはコツがあんだよwコツがw」とかイキりながらふざけあいたい。

 

 

 

 ③中村歩加神推しの決意

NGT48に推しメンはいない。正確にはいた。僕の推しメンは卒業してしまった水澤彩佳ちゃん。お顔はもちろん、年上好きの僕は優しく余裕のありつつもユーモアのある彼女が本当に好きだった。

『下の名で呼べたのは...』これは水澤彩佳ちゃんが参加した最後の楽曲。研究生10人での最後の楽曲。やはり思い入れが違うしシンプルに良い曲。NGT48研究生の深みにハマり食い入るように見ていた時に僕の正面にいた中村歩加ちゃんが水澤彩佳ちゃんお決まりのキツネのポーズをしていたのが見えてシンプルに涙が出た。2人卒業し1人は休みで計7人だけど気持ちはいつでも10人。この曲は10人で作りあげるもの。そういう思いのようなものが中村歩加ちゃんから見えて「中村歩加ちゃんは良いなぁ...」としか言えない“中村歩加ちゃんは良いよなぁおじさん”になってしまった。ジャンヌ・ダルク、ぎこちない通学電車の中村歩加ちゃんも本当に良かった。中村歩加ちゃんが良かったから感想を書こうとしても水澤彩佳ちゃんのことばかり書いてるし中村歩加ちゃんは“良い”しか出てこないしやっぱり中村歩加ちゃんは良いよなぁ...

 

 

 

加藤美南は必要不可欠

2017年11月30日、彼女は悩みをファンにぶちまけた。

2016年の総選挙で北原柏木の移籍組を除くメンバーの中で唯一ランクインを果たした。

そこで結果を残した彼女はCMや雑誌、本店の選抜などランクインの追い風を得てどんどん加速し前に進んだ。

2017年の総選挙、彼女は芳しい結果ではなかった。周りのメンバーが大躍進と呼ばれる結果を残しているのを横目に彼女は停滞していた。総選挙で結果を残したメンバーがテレビや雑誌、本店の選抜に選ばれて追い風にのって加速している中、彼女は進むことはできなかった。

彼女の味方をしていた総選挙の風が気づいた時には向かい風となり彼女にとっての障害となっていた。

そんな現状を抜け出したいと魂の入った決意のメッセージを11月30日、僕たちに送った。

「ここ半年はNGTをやめることを考えていた」「ファンの皆さんに弱いところを見せるわけにはいかないしメンバーにも相談できないし一人で抱え込んでいた」と最初はネガティブに悲観していたが最後には「他のメンバーに負け続ける加藤美南を再びNGTとして必要不可欠な存在にさせて下さい。」と語っていた。

正直な話、加藤美南ちゃんのお顔を僕はあんまり好みでは無い。でもステージ上での加藤美南ちゃんは大好きだ。何か訴えかけてくるものがあるように思える。「まだ私はできる。もっともっと私を、私だけを見て。」と訴え掛けてくる何かがある気がする。その全身全霊で髪先からつま先までの全てを使い踊り狂う加藤美南ちゃんには本当に魅了させれてしまう。間違えなく加藤美南ちゃんはNGT48に必要不可欠な存在だし「センター」になりたいと公言する加藤美南ちゃんを応援したくなってしまう。

Twitterで何度も言っているが2018年は加藤美南の逆襲の年にして欲しいし彼女ならきっと出来る気がする。その時まで僕はオタクを続ける(2018年はmayo_9_8くんが大学受験生になる年なのにね。)

 

 

⑤青春時計...

乃木坂工事中のCMで『青春時計』という曲を聴きNGT48を知りNGT48に興味を持ったのでやはりこの曲のイントロ(存在しないイントロ)を聞いた時にやはり感慨深いものがあった。

一度は誰もが通る青春という道を秋元康の得意技である情景描写で彩りポップなメロディーで奏でる『青春時計』という曲が本当に好きで真っ赤な衣装で長い長い期末テストが終わった時のように嬉しそうに楽しそうに踊って歌うNGT48が大好き。たこわさよりも塩キャベツよりも油淋鶏よりもタルタルチキン南蛮よりもエイヒレよりも大好き。(ライブ終わりに土間土間で頼んだ料理を羅列するな)(土間土間は太野彩香ちゃんの推し居酒屋)(太野彩香ちゃんは神のアイドル)(#好きなんだ)

5年後も10年後も『青春時計』が変わることなく好きでいられるように素直な気持ちで生きていこうと思った。

 

 

⑥夜の仕業やべぇ...

佐藤杏樹、清司麗菜というNGT48の誇る2大歌姫が上のステージの両端から現れ歌い始めた。綺麗で力強く心地の良い歌声だった。そんな時、センターにあった階段が開きそこから柏木由紀が登場し3人でハモってみたりしながら歌っていた。佐藤、清司は物心ついた時から第一線で偉いアイドルとして活躍していた先輩の背中を見ながら歌い上げていた。その後、佐藤と清司は階段を降りて柏木のいるステージに来た。佐藤と清司と柏木が同じステージに立ち横一線で歌っている。 最後に佐藤と清司が柏木の前に立って歌って柏木が彼女らの背中を優しく見守っていた。

この構図にグっときた。佐藤、清司 は共に2001年生まれの高校一年生。いわばこれからのNGT48を引っ張っていく“未来”である。そんな二人がNGT48を遠くからそっと支えていた柏木に自分たちの成長を、劇場公演の成果を歌を通して見せていた。そんなように僕の目には映ってNGT48は...佐藤杏樹は...清司麗菜は......良いよなぁと。心の声が口から漏れてしまっていた。北原里英が卒業してもNGT48は変わることなく前を進むためにこの二人の力が必要だと思った。

 

⑦カニイチ

イントロが流れとき、騒ぐことも泣くこともできずただただ口を開けてサイリウムの光の渦の中を漂流した。『カニイチ』が本当に好きでNGT48 1周年記念コンサート~Maxときめかせちゃってもいいですか?~のBlu-rayを何度も見直して“そこ”に自分がいないことを何度も後悔した。イントロ、太野彩香ちゃんの『カニイチ』宣言、オタクの魂のMIX。その全てが現実のものとは思えなかった。

何度も何度も『カニイチ』を、幻の『カニイチ』を探して僕たちは歩き続けた。ツチノコネッシー、地底人を見つけることは出来たが『カニイチ』とガラスの仮面の最新話の原稿だけは見つけることはできなかった。しかし2018年1月13日土曜、ついに僕たちは発見した。俺たちの探し続けた『カニイチ』は確かにTokyo Dome Cityhallにあった。モンキーDルフィがひとつなぎの大秘宝を見つけた時、こんな気持ちになるんだろうとしみじみと感じた。

『カニイチ』をゼロポジで満面の笑顔で歌って踊った太野彩香ちゃんが渚で1番だったし夏の恋は結局太野彩香ちゃんとしたくなってしまうし二人で海に出かけて行きのコンビニで買ったアルフォートを保冷バッグに入れるの忘れドロドロに溶かしめちゃくちゃ怒られてめちゃくちゃセ。

 

 

 

⑧未来とは?→ナギイチ→12秒→誇りの丘→RIVER

古今東西の激エモ48ソングをクライマックスで持ち込むのが本当に良すぎるしエモすぎる。『カニイチ』は前述の通りで、12秒もよかった。正規メンバーを後にやり宮島亜弥(えっち)をセンターとした研究生で行っていたのが良かったし研究生もNIIIに負けてないんだ!私たちも出来るんだ!とまるである種の革命を見ているようで良かった。

RIVERも良かったなぁ。荻野由佳ちゃんがAKB48 15期仮研究生の時に“たかみな”ポジで練習して毎日泣きながら練習した結果研究生を落ちて諦めてたけど今回のコンサートで前田敦子ポジで魂の「NGT」を聞けて1日のエモの摂取許容量を越え急性エモーショナル中毒で即死してしまった。NGT48は本当に良いよなぁ...

 

⑨Maxとき315号

僕は Maxとき315号が本当に大好きだ。シンプルに良い曲というのもあるが、メンバー26人全員この曲のことが大好きというのがこちら側まで伝わってくるからかもしれない。

イントロの時点で僕は号泣していた。この地この場所で Maxとき315号 を聴けることへの喜びと感謝で涙が止まらなかった。中村歩加ちゃんが「時には思い悩んで大人になって行く」のところで卒業する前同じところを歌っていて水澤彩佳ちゃんのポーズをしていたのをみて声を失った。人間は本当に“エモい”瞬間に立ち会うと「変な声出たw」になるのではなくすごく単純明快に言葉が見当たらなくなってしまうのだと僕は知った。

それとみんながみんな色々な表情をしているのが印象的だった。新潟開催の単独コンサートの発表を喜びながら歌っている人、北原里英の卒業の日が決まり悲しさを抑えきれず歌っている人、このコンサートが終わってしまうことの寂しさを隠しきれずいる人、最後の最後まで自分の信じる“アイドル道”を貫くため満面のアイドルスマイルをする人。それぞれの想いが交差する『 Maxとき315号』は深みが違えぇ...と思わず唸ってしまった。

 

未来はどこまで青空なのか?

それがコンサートのサブタイトルだ。

空は晴れているだけではなく雨も降る。「止まない雨はない」というのは雨に濡れていない人の戯れ言であり現在進行形で土砂降りの中にいる人の心に響くわけが無い。

未来も晴れているだけではなく雨が降ったり雪が降ったり雷が落ちたり飴も降ってきたりするだろう(ない)。実際、加藤美南ちゃんは雨に降られて止むのを待っていた。でも彼女は勇気を出してほんの一歩、足を進めた。怖がることをやめた。恐れることをやめた。先の見えない未来を信じ仲間と手に取り雨のやんでいる方向を目指し歩みを進めた。青空を目指した。

 

未来はいつも思ったよりも

 

優しくて風景がふいに滲んでくる

 

夢が叶うと その想いが溢れ出して

 

瞳から伝えたくなる

 

あなたと共に歩きたい
f:id:wonder_mayo46:20180114214324j:image

シンデレラ

2017年は色々なものを得て色々なものを失った。

好きな人ができた。好きな人の好きな人にはなれなかった。好きと言ってくれる子ができた。その子を好きにはなれなかった。二度入院をした。軽いうつ病と診断された。修学旅行に行けなかった。単位を落とした。この人のアイドル人生をずっとずっと見ていたい。そう思える推しメンが出来た。結局、名前を知ることも出来ずに僕の前から消えてしまった推しメンも出来た。

 

それとNGT48というグループに出会った。
きっかけはCMだった。


「チクタクチクタク 知らぬ間に時計は刻んでる 輝きながら過ぎて行く日々 いつかこの日を思うのだろうか? 」


どうやらこの曲はNGT48の1stシングルらしい。爽やかなメロディーに有益なことをひとつもせず堕落に富んだ日々を無計画に無感情に過ごしている僕に痛いくらい刺さる歌詞。
僕の胸に響いた。


NGT48のことが好きになった。

NGT48のことを調べていくごとにNGT48のことが好きになった。
NGT48のことを調べていくごとに中井りかのことが嫌いになっていった。

 

「アンチとか気にしないしむしろ私に興味あるんじゃんw」みたいなスタンスをとるアイドルが僕は苦手。どこにいるのかわからない人より目の前に確かに居るファンに目を向けて欲しいと思うし斜に構えた態度をとるのが苦手だ。

 

苦手な理由をあげるとペットボトルのコーラの中にメントスを入れたように止まることなく溢れ出てしまうのでこの辺でやめるが他にも沢山ある。

 

2018年1月6日 16:15:58僕はNGT48 2nd「世界はどこまで青空なのか?」全国握手会 幕張メッセ 8番レーン、中井りか 山田野絵レーンにいた。

 

俺の中にも武士道というか正義というものがあり、インターネットで中井りかを叩き続けるのは卑怯な気がしていた。だから直接、俺はお前が嫌いだ。という事を直接言いに来た。それが道徳的に良いことか悪いことか、火を見るより明らかである。それでも、男にはやらねばならぬときがある。それが“今”だったのだ。

1歩、また1歩とレーンに近づくごとに心臓のBPMが高くなっていく。滲んでいく掌。「こんなこと、やめようよ!」と訴え掛けてくる俺の道徳心。“自分に正直に俺は生きたい” どこかで聞いたことのあるフレーズを口ずさみ受付嬢に券を渡す。

 

レーンの中に入ると小柄な僕よりもひと回りとふた回りも小さく華奢で、どこか何かから怯え震えているウサギのようでどこかもっともっと私を見てと主張している孔雀のようで触れたら壊れてしまいそうな様子で佇む女性...女の子がいた。

 

この女の子が僕の嫌い人だと認識するまで3分(実際は0.5秒)かかった。

僕の中で何かが壊れた音がした。

 

“目と目が合った瞬間こうなる運命だった”

 

「姫......」僕の抑えきれない心の一部が口から漏れ空気を振動させて言葉となり彼女のもとへ届いた。

 

“涙をいくつ乗り越えればいいの?”

 

『なぁに?』彼女はギュッと僕の手と心を握ったまま首を傾げた。

 

“人を好きになるって切なく辛いものね”


「...」そこから言葉を作り出すことは出来なかった。何も言えなかった。

 

“あの日からあなたにLOVE修行”

 

彼女は手を離した。お別れの時間がやってきた。ファンとアイドルはシンデレラのように魔法のかかる時間というものがある。魔法が消えたあと王子様はシンデレラを探した。そして再び会えた。平成30年の日本で同様の行為を行うとストーカー規制法といい2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科される。
もう、僕と姫は会えないかもしれない。そう思った時
『またね 』と彼女は言った。

そうだ僕たちアイドルとヲタクはシンデレラと王子様の関係ではない。握手券さえあればいつだって会える。

中井りか失礼、姫はヲタクとしての大事なこと、大切なこと。“初心”というものを思い出させてくれた。

 

2018年はNGT48、姫こと中井りかで行く。

 

 

 

 

 

 

 


mayo_9_8「初夢でサメが出て驚いて夢から覚め(サメ)ちゃった!w」
山田野絵「......」
mayo_9_8「...」
山田野絵「......www(ちょっとヘラヘラする)」
mayo_9_8「...」
剥がし オジカンデェ-ス
山田野絵「wじゃwあwwねwww(大爆笑)」


mayo_9_8VS山田野絵。
mayo_9_8圧勝。

お月様

窓の外から半月が見えたときわたしはやっぱり半月のことが嫌いなんだと改めて思った。

半月はとても残酷だと思う。まん丸のお月様の半分はお日様の光を受け反射し76億もの数の正義と悪がさまよっている青い惑星から見える。だがそのまた半分は全く見えない。そこに確実に存在しているのに誰も見ないし見ようともしていない。人々は古代から夜には空を見上げ無数に煌めく星を眺め月に向かって手を伸ばした。いつかは絶対に届くと思っていた。たった半分しか見えない月を目指して。わたしが今いる存在すら認識されていない半分の暗くて悲しい月を見ようともせずに。

今のわたしはひとりだ。どれだけ前に進もうとも後ろに下がろうともどこにも行けないし誰もいない。152センチしかないちいさなわたしひとり分の幅を雨の日も風の日も照らしてくれた街頭すらも私を避けるように地面を照らしている。
いつからこんなに暗いところに来たのかはもう覚えていない。

昔のことを思い出そうとすると光り輝いていた過去のことばかり思い出しちいさな胸が痛くなる。わたしを苦しめてる原因がわたしだと思うともっと胸がいたくなる。こんなときわたしが普通の女の子だったら彼氏に慰めてもらうのかな。その男の子はわたしの話をしっかりと聞いてそっと優しくわたしを抱きしめてくれるだろう。まつ毛のしたから溢れ出るこころの一部を全部飲み干してわたしの震える手を握ってくれるだろう。そして言うのだろう「辛いならやめてもいいんだよ」と。どこまでも無責任で軽く自己主張だけの強い言葉を。そしてわたしは気づくのだろう。男なんてものに依存して生きることがもっとも愚かだと言うことを。

進む勇気のないわたしにやめる勇気なんてものはもっとなかった。怖かった。今のわたしを捨てて新しいわたしに生まれ変わることなんてできる気がしなかった。わたしが今こうして止まっている間にも周りのみんなは進み続ける。願っても祈っても針の無い時計は止まらない。

今のわたしをわたし一人で救うことはできない。

誰か、わたし以外の力が欲しい。

背もたれが欲しい。支えて欲しい。

助けて。助けて。助けて。

“明けない夜はない”と言うのは夜を乗り越えた人たちだ。夜はわたしの身体を隠し心を映し出す。臆病なわたしは夜を越えることができるだろうか。東の空が白み始めることを祈ることしか今のわたしにはできない。

 


f:id:wonder_mayo46:20171201230010j:image

先輩

僕が同じ部活の先輩を好きになったのは日が沈むのが早くなりまだ18時なのに真っ暗になった日のことだ。僕の心の中に好きという感情が芽生えたのは生まれて2回目のことだった。顔はわりとどこにでもいるような感じだ。目が特別に大きいとか顔のバランスが整っているとかそういうのではない。何故だからわからないがとても惹かれた。先輩と話すのはとても楽しかった。先輩はいかにも女子高生という感じで少ない語彙力を甲子園球場の浜風のような勢いで誤魔化して話をしてくる。僕のなんてことのないNPCのような返しをしても口を開け目を細めて笑った。先輩といると、とても居心地が良かった。時々、僕と先輩は一緒に帰った。学校から僕の家と先輩の家の別れ道までの約15分間、一緒に自転車を漕いだ。先輩は暇になるとすぐに口笛を吹く。何の曲を吹いているのかは妹の部屋から漏れてきたジャスティンビーバーを聞くまでわからなかった。先輩の口笛の音を聞きながら進む帰り道は朝も通ったはずなのに新鮮な感じがした。


僕が先輩のことを先輩と呼ぶように先輩はひとつ年上なのだ。なので部活の引退も僕よりも1年早く引退をする。
6月に大会があった。クライミング部の僕たちの競技は「リードクライミング」というものだ。高さ15mの壁をどれだけ高く登れるかを競う競技だ。
予選は2コース行い上位8人が決勝に行き、ユースと呼ばれる県代表を除く2人が全国大会に出場できる。彼女は1本目の成績は良かった。2本目の結果で決勝に行ける可能性がおおいにあった。そう、あったのである。2本目、先輩は簡単なミスをして落ちてしまった。結果は12位だった。先輩はとても泣いていた。僕ではない男の人の横で。

 


7月、僕に彼女ができた。正直、全然好みではなかった。でも、彼女を作れば忘れられると思っていたからだ。僕が先輩のことが好きになった冬の日を。
道端に咲いてるタンポポの種子を飛ばして微笑む先輩を見た春の日を。
泣いている先輩をただ見つめることしか出来なかった梅雨の日を。
僕は忘れられると思っていた。そんなわけもなく、一緒に海に行った日に僕たちは別れた。短い付き合いだった。

 

 

9月になって先輩は部室に時々、顔を出すようになった。どうやら推薦で大学が決まったらしい。あの梅雨の日から3ヶ月しか経ってないのにとても大人っぽく見えた。でも、笑うと出来るえくぼは変わらなかった。

体育祭や文化祭が終わり学校全体が徐々に中間テストに向けてダラダラと進んでいる時期に僕は時々、あの時のように一緒に帰るようになった。でも、前のように楽しく会話をすることが僕には出来なかった。線香花火のようにすぐに取手と火薬が別れてしまうことを知りながらその一瞬を大切にしていた帰り道がとても息苦しく胸の奥がチクチク刺さった。先輩の隣にいるべきなのは僕ではなくあの時の男だと心の奥底では思っていた。
先輩に「気になる人」がいるのは知っていた。だから喉元まで出てきた四文字の言葉を空気に託し振動させ彼女の鼓膜を通りこころまで届けることは出来なかった。

 

僕の趣味は読書で窪美澄さんの「よるのふくらみ」という本を読んでいたらこんな言葉が出てきた。

「誰にも遠慮入らないの。なんでも言葉にして伝えないと。どんな小さなことでも。幸せが逃げてしまうよ」

 

 

 

僕が託した四文字は先輩の中に留まることはなかった。

恋は死んだ。好きな人の好きな人にはなれなかった。心のキャンパスには先輩との日々が描かれていた。1ページめくった。真っ白のキャンパスが現れた。ここからまた12色の心で好きな背景を書き足していこう。

先輩との日々を破ったわけではない。めくっただけだ。先輩との思い出はいつまでも残っていくと思う。

 

最後に僕の好きな本に出てくる言葉でこの恥ずかしい恋の話を終わらせようと思う。

 

 

「いつまでもあなたの素敵なところが、そのままでありますように。」

トンネル

国境の長いトンネルを僕は未だに抜け出せずにいる。このトンネルを超えた先に何が待ってるかはわからない。けれども僕は抜け出そうとしている。薄暗くて列車の音しか聞こえないこの場所から早く抜け出したいのである。

先日、僕の世界に数人しかいない“知り合い”が誕生日だったため連絡を取った。12時をこえて数分後たったあとに誕生日おめでとう。とLINEを送ると、(´Д` )イェァ ありがとう!と返ってきた。その後に今日、ディズニーに行くよ!誰と行くと思う?と聞いてきたので女?と返信すると、d(≧▽≦*)と返ってきた。僕の隣に彼がいたらジェイソン尾妻並の右フックをくらわせていたと思う。 楽しんでね。と返すと その後にディズニーのホテルに泊まるんだ!と来たので既読無視などをした。

彼は私立の学校に通っている。部活などはせずバイトをしたすらやり月に7万ほど稼いでいると言っていた。 毎日、毎日バイトをやり稼いだお金で女と遊び青春を謳歌している。高校生の鏡である。

僕は冴えない公立高校でクライミング部に所属いていてボルダリングやリードクライミングという競技をやっている。毎日毎日トレーニングをして青春を過ごしている。
ハッキリいって僕に才能は若月佑美や荻野由佳のおっぱいくらいない。やさぐれていた時期もあった。
どうせ俺には無理だ。 努力は才能には勝てない。 本気で思っていた。


今年の1月頃に“ちはやふる”という作品を読んだ。

主人公の千早はどこにでもいる普通の小学生だった。ある日転校してきた新に“競技かるた”を教えてもらい、幼馴染みの太一を巻き込んで競技かるたの世界に入っていく話である。

1-6話までは小学生編で7話以降が高校生編となる。 高校生になると千早はまだしっかりとかるたを続けていたが太一はなんとなく新は自分のかるたの師匠である祖父の死とともにかるたを離れしまう。


太一は千早にもう1度かるたをやらないか?と誘われたが始め直すかどうか悩んでいた。そこで太一は師匠に悩みを相談していた。

圧倒的な才能や力を持つ新には青春の全てを賭けても強くなれないからやる意味がない。 太一はそういった。
それに対して師匠は
「“青春全部を賭けても強くなれない?そういうことを賭けてから言いなさい”」


この言葉をきっかけに単純な感情で動いている僕はクライミングに青春の全てを賭けてみたくなった。毎日毎日トレーニングをして雨の日も風の日も壁を登り続けた。まぁ、室内競技なので関係ないのですが。努力を続けたら新しい自分に変われると思ってた。

今日、僕たちの代になって初めての大会があった。

最初に予選を行い上位6人が決勝に行けるというものだった。

 

 

僕は8位だった。

 

 

俺が努力していた間に帰宅部の彼は金を稼ぎ女と遊び大人の階段を登っていた。その間に僕は毎日トレーニングをして出来なかった課題があったら夢にまで出てきた。

 

女と遊ぶ“青春”

才能にはかなわないと知りながらも努力をする“青春”

 

どっちが幸せなのだろうか。

 

僕の残りの部活動を出来る半年間。 僕の向かうべき青春の列車はどっちか。

国境の長いトンネルを越えた先には雪国があるのだろうか。それとも

シャトルラン

走るのが早くてモテていたのはいつまでだっただろう。僕はいつも足が遅かった。小学生のころ、みんなが憧れるリレーの選手になれることは1度もなかった。リレ選だりぃ~って言ってたヤツを指をくわえて眺めることしか出来ていなかった。

 

僕には中学時代、彼女がいた。 僕は野球部で彼女はソフトボール部だった。僕の中学の野球部は毎週水曜日の朝練は走りのトレーニング、通称ラントレがあった。小心者の僕は手を抜いてるのがバレて監督に怒られるのが怖くていつも全力で走っていた。僕以外はカッコつけてるのかは知らないけど手を抜いて走っている人たちが多かった。

 

ある日彼女と一緒に帰っていると彼女が「ラントレで〇〇くん(僕の本名)いつも早いね!すごいねぇ~。カッコイイじゃん。」と言われた。めちゃくちゃ嬉しかった。やはり好きな人から褒められると嬉しいもので僕はめちゃくちゃラントレを頑張った。その結果、長距離走シャトルランが野球部で1番早くなった。

 

 

先日、シャトルランが行われた。

シャトルランは僕の好きな競技だ。やはりシャトルランが得意だからというのもあるが、シャトルランは弱肉強食の世界だ。強きものが残り弱きものが去る。そんな世界だ。その世界で最後まで生き残ると端でみている女子から声援が貰える。いつもは教室でTwitterを見てるだけのボクが唯一女子から声援を貰える機会だ。 張り切るしかないのだ。

 

シャトルランが始まり続々と脱落者が出てきた。120回を超えたくらいで女子たちが頑張れー。と言ってくれていた。僕はとても嬉しくなって走っていた。ふと周りを見てみると僕以外にも残っていた男子がいた。

そいつは学年で一番可愛い女子を彼女に持っていてバトミントン部のエースでイケメンのやつだった。その時、初めて女子の声援が僕に向けてられたモノではないと気づいた。

彼女たちからしたら僕の存在は眼中にない。

唯一、“シャトルランが1位になった人”という何者にもなれていない僕が何者になれるチャンスなのに、その僕の名前まで“可愛い彼女を持つバトミントン部のイケメンエース”が取ろうとしていた。

僕も誰かから認められたい。自己承認欲求が僕の血液を巡り酸素を心臓に運び僕を動かしていた。

アイツが出来杉くんだとしたら僕は生徒Aだ。せめて“シャトルラン1位”という名前が欲しい。

145回、アイツが走ることをやめた。その時に体育館全体からため息が聞こえた。きっと1人1人のため息は小さかったんだと思う。それでも何人もの人が一斉にため息をついたらそれは大きなため息になる。

146回 拍手がおこった。僕はまだ走っているのに。彼女たちはアイツの走りが見れないならもういいよ。終わりにしろよ。そういう意味を込めた拍手だったと思う。

148回、ついに僕も限界になりシャトルランをおわらせた。

 

これで僕は“シャトルラン1位”という人になれた。

なれたけど、なっただけだった。僕の周りに変化が訪れることはなかった。

シャトルラン1位になれたけど僕は僕のままだった。突然、友達ができたり昼飯を食う友達ができたり女の子と話すこともなかった。

 

なにか大きなことを成し遂げたら。なにか過去の自分を超えることが出来たら。また新しい自分になれると思ってた。

 

そう、思っていただけだった。

 

走るのが早くてモテていたのはいつまでだっただろう。

 

走るのが早くてモテていた時期なんてモノは存在しないのだ。自分以外の誰かがモテることが気に食わなくて僕たちが勝手に思っていた幻想だった。

 

その事に気づいた夜は少し長かった。

さくら

僕は学校まで自転車で通学している。

 

通学路には桜並木があり三月下旬から四月中旬になったら、これでもかっというくらい満開の桜が咲き誇っている。

 

“桜は美しいのではなく儚いのだ。日本人はあの儚さにダマされているだけだ。”

 

この言葉はなんかの本で読んだような読んでないような、テレビを見てて100人いたら98人言いそうなことしか言えないようなコメンテーターが言ってたような言ってなかったような……

 

誰が言ってたかは全く覚えてはいないが僕乗り記憶の中にはしっかりと刻み込まれている言葉だ。

 

 

今年も桜はしっかりとピンク色に葉を染め、自らの存在感を示し人々の心の中に消えていった。

 

そんな桜を見ながら僕は思った。

 

 

 

女の子に褒められたい。

 

 

 

かっこいいって言われたい。

 

チヤホヤされたい。

 

〇〇くん面白すぎwwwと女の子を笑わせたい。

 

へぇ~〇〇くん賢いんだ。ジュース奢るから勉強教えてよ!って言われたい。

 

〇〇くん!何の本読んでるの? あー!森見登美彦じゃん!有頂天家族読んだことあるんだ~ 〇〇くん、まだ読んだことないの!?その本読み終わったら貸してあげようか?って言われたい。

 

女の子とLINEしたい。

 

女の子と体育祭の練習を一緒にしたい。

 

女の子とたわいもない話をしたい。

 

透けブラしてる女の子に、お前のブラ透けてっぞ~って言って、どこ見てんのよ!!って言われたい。

 

女の子の指を1本1本折っていって痛さで失神しそうな女の子をひたすら眺めるやつやりたい。

 

女の子を目隠しして柱に括りつけて1週間放置して精神崩壊させたい。

 

女の子のお腹を思っきり殴って吐かせたい。

 

女の子を椅子に括りつけてまばたきしたら太ももに針を指していくやつやりたい。

 

女の子を泣かせたい。

 

女の子に好かれたい。

 

女の子からモテたい。

 

 

 

 

 

桜は儚いだけじゃない。しっかり美しいよ。

 

来年も綺麗な花を咲かせておくれ